サラリーマンからみた「働き方改革」の印象
最近、「働き方改革」ってよく叫ばれてるけど、
いまいちピンと来なかったから調べてみました。
働き方改革ってどういう改革?
厚生労働省のHPには、
「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律(平成30年法律第71号)の概要」として、
労働者がそれぞれの事情に応じた多様な働き方を選択できる社会を実現する働き方改革を総合的に推進するため、長時間労働の是正、 多様で柔軟な 働き方の実現、雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保等のための措置を講ずる。
と記載してあります。
つまり、働き方改革を実現するために、
①長時間労働をやめましょう
②働き方を柔軟にしていきましょう
③正規、非正規関わりなく、待遇を公正にしていきましょう
と各企業に求めていくような内容になっています。
働く環境だけ固めて、本当に働き方が改革できる?
自分はこの改革の内容をみた時に、違和感がありました。
これらって、今まで働いていた人が不満足な前提で、
それを是正するために、マイナスをゼロに持っていくだけの内容だと
感じました。
つまり、今働いている環境が嫌な人に向けて、少しでも満足してもらえるように
環境という外枠を整えて、従業員に、なんとか働いてもらおうとする一時的な対処療法でしかないのではないかと感じてしまいます。
そもそも「働く」ことにプラスの意味合いを持たせることが「働き方改革」ではないの?
人それぞれ「働く」ことに対して、求めることは違うと思います。
ですが、「働く」ことに対して、やりがいであったり、成長感、役立っている感などなど、従業員が日々働いていて、ほんの些細なことでも、そのようなプラスの感情を持たせてあげるように努力することが、本当の「働き方改革」ではないでしょうか。
もちろん、残業ばかりで身体を壊さないようにするために、
職場環境を整えたりすることは大切だと思いますが、
従業員が働きたくてする仕事は残業ではなく、一種の趣味に近いものになってくると思います。
趣味であれば、何時間やっていても、ストレスにならないし、むしろストレス解消にすらなりますよね。
こういう従業員を抱えている会社は、めちゃくちゃ強いと思います。
会社側が求めなくても、従業員で色んなアイデアを出したり、セールスをするようになり、どんどん良い製品やサービスが世の中に提供されてくるようになると思います。
「働き方改革」の鍵は、部下への対応
じゃあ、どうすれば、そんな夢のような会社が出来上がるのかってことですが、
自分がサラリーマンとして働いていて感じるのは、上司の部下への対応が大きな鍵を握っているのではないかと感じます。
部下にとって、会社の中で信頼できるのは上司の存在です。
そんな上司が、部下を大切に思わず、こき使うだけ使い、命令ばかりで
褒めることもせず、叱責ばかりだったら、どうでしょうか。
会社の中で信頼できるはずの上司を信頼できなくなったら、
頼るべき存在もおらず、どんどん孤独になり、やがては心の病になる可能性も
高くなってしまいます。
反対に、上司が、部下の性格やタイプをよく見極め、
きちんと褒めるべき部分は褒め、指導する部分は感情的にならずに指導し、
しっかりとフォローしていったらどうでしょう。
部下は、自分の存在意義を意識すると同時に、成長実感も持てるので、
やりがいであったり、アイデアなど、どんどん積極的に仕事に関わってくるのではないかと思います。
そんなチームで働けるようにすることが、本当の「働き方改革」だと思います。
これから、会社を大きく成長していきたい、離職率を下げていきたいなどと考えている経営者や、管理者の方は、仕事の環境という外枠を整えるだけでなく、
上司などの管理者のマインドや部下への対応方法などの内枠を整えることを第一に考えるべきだと思います。